「・・・次の夜から欠ける満月より、14番目の月が好き・・・」
果物をお届けすることを生業とする私たちが、なぜ「14番目の月」を目指すのか?
それは、お届けした方に、一番よい状態で召し上がっていただきたいからです。
ひょっとしたら・・・いや、本当は、素直に「満月」が良いのかも知れません。
満月に例えられるのは、完熟でとろけそうな、木から落ちる寸前の果物です。
瞬間の美、
再現も難しいような。
果物は熟すとともに、リスクが増していきます。
熟すとともに甘さが増し、果肉は柔らかくなっていきます。
香りも豊かになってきます。
そこを狙って、虫や鳥が食べにやってきます。
雨や湿気に助けられたカビが成長し、軟化した果皮から忍び込もうとします。
食べたいけれども危ない・・これらは完熟を目指すゆえのリスクです。
これらのリスクに対して、一般の業界・流通は、解決の手段を持っています。
・安全サイドの収穫時期(いわゆる早採り)
・農薬および防腐剤(収穫期も農薬散布するなど)
この2つの対策のおかげで、安定的に収穫・出荷・販売することが可能となります。
私たちはそれらに頼ることは嫌です。
それで「満月」で収穫するのではないのだけれど、
それで「満月」で収穫するのではないのだけれど、
お届けしたお客様のもとで、「満月」に近い状態を味わっていただくために、
「14番目の月」の日に収穫することを目指しています。
それでも、リスクとロス(出荷できなくなること)はあります。
リスクには、日々の観察と手を掛けることで対処、
ロスはより良いものを出すための肥やし、と思い覚悟します。
9月初旬に実る、桃のように大きなプルーン「パープルアイ」 元々果皮が柔らかくて熟期の難しい、ハイリスクの代表格です |